YouTubeの再生数を伸ばすための手段の一つがSNSをいかに効率的に運用するかであるというのはもはや常識となっている。
しかしその実際の運用状況となるとデータに基づいていないステレオタイプな解釈がいまだ主流になっている様に思われる。
従ってこのレポートでは2月7日にトレンドに載っているYouTuberのSNS使用状況を分析する事で、上記のステレオタイプの正誤をデータに基づいて判断しようとする試みある。
上記を分析することで、感覚に頼らずに理論的にYouTubeチャンネルの運用・経営に活かすことが可能であると考えている。
そのために動画の分析調査を実施した。
参照元URL:https://www.youtube.com/feed/trending
YouTuberのSNSアカウント運用に関しての考察
急上昇YouTubeチャンネル(2月7日)
YouTubeの急上昇をタブでマーケット内の急上昇動画の確認が可能である。
それらを確認すると2月7日には77件が表示される。
急上昇YouTube一覧はこちら
*一覧のエクセルリストはこちら
今回はここで出てくる急上昇中のYouTubeチャンネルを対象にSNSとの関連性を分析していくものとする。
Twitter使用状況
Twitterアカウント使用状況
77件中54件がTwitterアカウントを所持している。
もはやこれはトレンド入りのYouTuberにとってほぼ必須と言っても過言ではない。
Twitterアカウントを概要欄に記載していないYouTubeアカウントは基本的にアニメ公式や芸人公式などに限定される。
上記から見てもTwitterは重要である言える。
しかしそのTweet頻度に目を向けると1日1回程度から多くて3回程度、そしてほとんどTweetしていないアカウントも見られる。可能性としてある程度のスケールのYouTubeチャンネルであればもはや不要とも考えられる。
Twitterアカウントフォロワー数
54件のTwitterアカウントをそのフォロワー数の切り口で確認していくとこの様になる。
最大のボリュームゾーンが10万~20万となり、1万~10万の規模も次いで多い。
Tweetの内容を確認していくとやはり動画をアップロードした際には動画の宣伝を行う事が多いのは言うまでもない。
上記以外で言うと、他のチャンネルの宣伝や企業案件と思われる宣伝Tweetが目立っている。
Instagram使用状況
Instagramアカウント使用状況
77件中37件がInstagramアカウントを所持している。
これに関しては特に女性のYouTuberの美容系、そしてイケメン系のYouTuber、そして芸能人が多い傾向がある様に思われる。
実際に投稿の内容を確認していくと映えるクリエイティブや景色・食べ物などInstagramのAppとしての特徴・ユーザの特徴を掴んだものが多く、Twitterと明確に内容を分けている事が確認できる。
Instagramアカウントフォロワー数
37件のInstagramアカウントをそのフォロワー数の切り口で確認していくとこの様になる。
Twitterと比較してそのフォロワー数のスケール感は若干全体として少ない傾向にある。
これは日本マーケットで言った場合Twitterの方がユーザが多い点と、YouTubeという媒体との相性を示しているのかも知れない。
Twitterの気軽さがYouTuberと相性が高いとした場合、やはりYouTube動画の時間が短い方が好まれる傾向にある事も納得がいく。
Facebook使用状況
Facebookアカウント使用状況
77件中5件がFacebookアカウントを所持している。
世界最大規模のSNSであるが日本マーケットことにYouTube動画との相性で言った場合は、ほぼ無いと言える。
そもそもFacebookは若年層離れが進んでいると言われているので、若年層の視聴者へのアプローチを狙うYouTuberにとって優先度は低いと言える。
しかしYouTuberから一歩進んで個人でECサイトなどを検討(そして広告の出稿)する場合にはFacebookの類似で作成するオーディエンスなどは良いと思われる。しかしあくまでも限定的な状況で活きる選択であると言える。
Facebookアカウントフォロワー数
5件のFacebookアカウントをそのフォロワー数の切り口で確認していくとこの様になる。
実際のそれぞれのFacebookページなどを確認すると現在はほぼ投稿がなされていない。
TikTok使用状況
TikTokアカウント使用状況
77件中10件がTikTokアカウントを所持している。
Facebookよりは多いと言える。こちらのアカウントを所持するYouTuberの特徴としてそのカテゴリがあげられる様に思われる。
具体的に見ていくと「料理、企画、ドッキリ、パフォーマンス」など動画として動きの多いコンテンツを発信するYouTuberに好まれている様である。
TikTokアカウントフォロワー数
10件のTikTokアカウントをそのフォロワー数の切り口で確認していくとこの様になる。
基本的に特定の数値に偏っているという事は認められない。
既に若年層では利用が拡大しているが、そのビジネス目的の使用となるとまだまだ未知な部分が多いTikTokであるが、今後はその動向を注視する必要がある。
またこれまで紹介したSNS以外にniconico(1)、LINE(3)、Twicast(1)がそれぞれ概要欄に記載されていた。
まとめ
YouTuberのSNSアカウント運用に関しての考察のまとめ
今回の調査ではYouTubeの運用と相性が良いSNSは下記と結論づける事が出来る。
- TikTok
- その他(LINEなど)
特にTwitterは調査対象アカウントの70%以上が所持しており、日本マーケットではほぼ必須と言える。Twitterを所持した上で、そのYouTuberの個性に合わせてInstagramまたはTikTokを利用していくのがYouTuberにとってのSNS戦略の基礎と言えそうである。
またこれらのアカウントの活用方法に関してはまた別のタイミングで調査を実施する予定であるのでご期待を乞う。
資料ダウンロード(ご自由にご利用ください)
ポイント
こちらのデータはご自由にご利用いただいてけっこうでございます。
しかしデータを転載する際は必ず出典を記載ください。
記載例:出典 Lokerトレンドレポート Web https://loker.jp/category/youtube-trend
また動画のカテゴリなどは弊社の基準で分けております。
本日のレポート
YouTuberのSNSアカウント運用に関しての考察
それでは失礼いたします。